性感染症外来
性感染症は本当に身近な病気なのです
梅毒の患者数がここ数年増加し続けているというニュースを目にした方も多いかと思います。結婚式を控えたカップルが性病のスクリーニング検査を受けにくるのは、見慣れた光景になってきています。
当院のようなプライマリ・ケアの現場でも性病の患者数は増えており、性感染症というものが本当に身近になってきたのを日々感じています。
当院の性感染症外来では、医師が問診や検査説明をおこない、薬はほとんどが院内処方と、プライバシーには十分配慮しています。不安や悩みをお持ちの方は、気軽にご相談くださいませ。
こんな症状でお困りではありませんか?
- 排尿時に痛みや違和感を感じる
- 性器周辺と口のまわりに水ぶくれ・ただれがあり、ヒリヒリする
- 性器から膿がでてきた
- 性器周辺に痛みやかゆみがある
- 性器の周辺に臭いがある
- 性器が腫れている
- 風邪でもないのに喉に痛みや腫れがある
- 身体にブツブツ(皮疹・発疹)がある
- 全身の斑点や円形のアザができている
他にも、「性行為があって何かに感染していないか心配」「検査の証明書が必要」などにも検査対応は行っておりますのでお気軽にご相談ください。
当院の検査治療の特長
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POINT 01LINEで迅速に結果報告
性感染症に限らず、検査結果は少しでも早く知りたいものです。当院のPCR検査は検査翌朝にLINEでにて結果をお知らせいたします。
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POINT 02プライバシーに配慮
当院は内科・皮膚科を標榜しているため、性感染症の検査に来院されていることは気づかれにくくなっています。また、自宅に届く「医療費のお知らせ」を家族に見られても、同様の理由で気づかれません。
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POINT 03即日治療
結果が陽性なら早く治したいって、誰もが思うことですね。当院の性感染症治療は、クラミジア、淋菌、さらには梅毒まで、1回の治療で治せるようになっています。完治するまでは数日から数週間かかりますのでご了承ください。
当院で対応している性感染症の種類
クラミジア
性器クラミジア感染症は、日本において最も多い性病の一つで、細菌の「クラミジアトラコマティス」が原因です。男性の初期症状としては、排尿時の痛みや尿道のかゆみ、尿道からの膿や分泌液があります。進行すると精巣上体の腫れや発熱(精巣上体炎)が起こることもあります。女性の場合、おりものの増加、下腹部の痛み、不正出血などの症状がありますが、無症状の場合が多く、進行していることに気づかない場合があります。感染の潜伏期間は数日から5週間程度であり、感染の疑いがある場合は24時間後から精密検査を受けることができます
治療方法
マクロライド系、テトラサイクリン系、ニューキノロン系などの抗生物質を処方します。服用期間は薬の種類によって異なり、1回の服用で治療が完了する薬もあります。
淋病
淋病は、性的接触を介してクラミジアやトリコモナスなどの細菌に感染する性感染症の一種です。主に男性に症状が現れ、女性では症状が出ないことが多く、無症状感染も多いため、性的感染症の中でも深刻な問題とされています。
淋病の症状は、尿道炎や膣炎、肛門炎、喉頭炎などによる痛みや腫れ、膿の排出、頻尿、尿の痛みなどです。感染した場合は、速やかに医療機関での検査と治療を受けることが大切です。抗生物質による治療が行われますが、淋病菌に対する抵抗力のある株も存在するため、完治するまで治療を続けることが重要です。
また、淋病は感染が拡大するリスクが高いため、性的関係のあるパートナーにも検査と治療を受けるように促すことが必要です。さらに、性行為において避妊具の使用や、不特定多数の異性との性交を避けることが、感染予防のために重要です。
治療方法
抗生剤(アジスロマイシン(250㎎)4錠など)、点滴(セフトリアキソン)、筋肉注射(スペクチノマイシン)のいずれかを選択して使用します。淋菌性尿道炎を疑う症状があれば、来院した日から治療を開始します。
合併症等が無い場合には、通常は1回の点滴で治療が終了します。
梅毒
梅毒は、Treponema pallidumという細菌によって引き起こされる性感染症の一種です。主に性的接触によって感染しますが、妊娠中に母体から胎児に感染する場合もあります。梅毒は、初期、中期、遅期の3つの段階に分かれており、それぞれ症状が異なります。
初期梅毒は、約3週間から3か月ほどで発症します。発疹や痛みのないただれが生じたり、リンパ節が腫れることがあります。症状は自然に消えることもありますが、放置すると中期梅毒に移行することがあります。
中期梅毒は、数年から10年以上の間隔をおいて発症する場合があります。症状は、全身に赤い発疹が現れたり、頭痛や発熱、全身倦怠感などが現れます。
遅期梅毒は、治療しないで放置した場合に発症する可能性があります。この段階に入ると、患部以外の身体の様々な部位に症状が現れます。神経障害や心臓病、脳炎などの合併症が生じることもあります。
治療方法
ペニシリン系の抗生物質の飲み薬や筋肉注射で治療します。
抗生物質の飲み薬であれば、毎日薬を服用する必要があります。第1期であれば2~4週間、第2期であれば4~8週間の服用が目安になります。
- 検査結果により、服用期間には個人差があります。
2022年に発売された新薬のステルイズという抗生剤注射であれば、1回の注射で治療が完了します。
性器ヘルペス
性器ヘルペスは、ヘルペスウイルスによって引き起こされる性感染症の一つで、主に性的接触によって感染します。感染した場合、性器に水ぶくれや発疹ができ、激しい痛みやかゆみを伴うことがあります。
性器ヘルペスの症状は、感染後2~20日程度で現れることが多く、初めの症状として、発熱や頭痛、倦怠感などの全身症状が現れる場合があります。その後、水ぶくれや発疹が生じ、激しいかゆみや痛みを伴います。また、排尿時にも痛みが生じることがあります。初めて感染する場合は、症状が重く、再発する場合もあります。
性器ヘルペスは、ウイルスが活発に増殖する期間には感染力が高く、感染している症状がある場合は性行為を控えることが推奨されています。
治療方法
抗ウイルス薬の内服、軟膏で治療します。
- ヘルペスウイルスを完全に除去する治療法は確立されていないため、症状を抑えることしかできません
初期感染の方は、抗ウイルス薬を10日間服用し、再発した場合は5日間服用します。性器ヘルペスは再発率が6〜7割あるため、睡眠不足やストレスなどの体調管理に注意し、再発を予防するよう心がけましょう。
尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマは、性器や肛門周辺にイボができる症状を引き起こします。
初期症状は小さな先が尖ったイボで、時間とともに数や大きさが増え、カリフラワーのような形状になることもあります。女性の場合、膣内にイボができることもあり、発見が遅れることもあります。
また、尖圭コンジローマは、口や喉にも感染することがあり、その場合もイボができます。
口内炎と勘違いされることもあるが、尖圭コンジローマのイボには痛みがないことで、区別ができます。
治療方法
尖圭コンジローマの治療方法には、手術、凍結療法、レーザー療法、局所薬の塗布などがあります。治療法の選択は、病変の大きさや場所、患者の希望、治療費用などを考慮して判断いたします。
現在のところ尖圭コンジローマを完全に体内から排除する方法はなく、治療を行っても体内にウイルスが残ってしまいます。イボを外科療法で切除したとしても、表面上のイボを取り除く施術なので、ウイルスは潜伏したままの状態になります。
そのため、治療を行っても何度も再発を繰り返す恐れはあり、再発リスクは3カ月以内で25%といわれています。
当院では、液体窒素および軟膏を用いた保険診療での治療のみを行っております。
膣カンジダ症
膣カンジダ症とは、カンジダ属の真菌(しんきん)というカビの一種が膣内で異常増殖し、膣内のバランスが崩れてしまうことによって引き起こされる女性によくみられる感染症です。主な症状として、膣や外陰部のかゆみ、腫れ、炎症、おりものの増加などが挙げられます。
治療方法
膣カンジダ症の治療方法は、一般的に抗真菌薬を用いた局所および経口的な治療を行います。
局所治療には、クロトリマゾール、フルコナゾール、ミコナゾールなどの抗真菌薬の軟膏や錠剤を使用します。また、経口治療には、フルコナゾールやイトラコナゾールなどの抗真菌薬を使用します。
軽度の膣カンジダ症の場合は、通常、1週間程度の治療で効果が得られますが、症状が重度である場合や、再発する場合は、より長期的な治療が必要となる場合があります。
カンジダ皮膚炎
カンジダ性皮膚炎とは、カンジダ属の真菌(しんきん)というカビの一種が皮膚の表面で異常増殖による皮膚炎のことを指します。カンジダ菌は通常、人体の表皮や粘膜に常在しており、免疫力が低下するなどの原因で増殖することがあります。カンジダ皮膚炎は、主に湿潤部位に発生し、かゆみ、赤み、びらん、水疱、ただれ、ふやけた肌などの症状を引き起こします。
治療方法
カンジダ性皮膚炎の治療方法には、抗真菌薬の塗布や内服があります。
一般的には、外用薬としてクロトリマゾールやミコナゾールなどの抗真菌薬を塗布することが多く、内服薬としてはフルコナゾールやイタコナゾールなどが処方を行っています。また、感染部位の清潔を保ち、通気性の良い衣服を着用することも大切です。治療期間は個人差がありますが、通常は1〜4週間程度とされています。治療中に症状が改善されない場合や、症状が悪化する場合には、より長期的な治療が必要です。
HIV感染症
HIV(Human Immunodeficiency Virus)は、人間免疫不全ウイルスの略称であり、感染すると免疫力を弱め、重篤な病気や感染症が発症しやすくなるウイルスです。
HIVは、主に血液、精液、膣分泌液、乳汁などの体液を介して感染します。具体的には、感染者と健康な人の粘膜や傷口が接触することによって、HIVを含む感染性の体液が健康な人の体内に入ることで感染します。また、母親から胎盤を通じて胎児に感染することもあります。
HIV感染後、初期症状として発熱、発疹、のどの痛み、筋肉痛などが現れることがありますが、症状が出ない場合もあります。その後、数年から数十年にわたって症状が出ない期間が続き、その間にはウイルスは体内で増殖を続けます。しかし、体内にある免疫細胞を攻撃し続け、最終的に免疫力が低下し、様々な感染症や腫瘍が発生しやすくなります。この状態をエイズ(AIDS)と呼びます。
治療方法
抗HIV薬の内服で治療します。
当院では治療をおこなっておらず、検査で感染が疑われる場合には、HIVの精密検査や治療を行っている専門医療機関を紹介しています。
B型肝炎・C型肝炎
B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)に感染することで発症する感染症です。HBVは、感染者の血液や体液を介して感染が広がります。具体的には、性交渉や血液を介した感染(針の共用や母子感染)が主な感染経路とされています。
初期症状は、発熱、吐き気、食欲不振などで、一般的な風邪と似たような症状が出ることがあります。しかし、多くの人では症状がなく、感染していることに気づかないこともあります。
重症化すると、肝機能障害が進行し、肝炎や肝硬変、肝癌などの合併症を引き起こすことがあります。B型肝炎は、重篤な合併症を引き起こすことがあるため、感染が疑われた場合は早期の検査・診断を受け、適切な治療を受けることが重要です。
治療方法
当院では治療をおこなっておらず、感染が認められた場合には専門の医療機関を紹介しています。
性感染症検査の流れ
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STEP 1
受付
問診票を記入していただきます。
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STEP 2
診察
医師による問診を行います。必要であれば、陰部の診察を行います。
その上で、ご本人のご希望を確認の上、適正なSTD検査(性病検査)や必要に応じてお薬の処方のご提案をします。 -
STEP 3
検査
症状によって検査内容は異なりますが以下の検査を行っています。
- 性器(尿・膣)検査
- 咽頭(のど)検査
- 皮膚検査・診察
- 血液検査
- 便検査
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STEP 4
結果報告と治療
問診や検査の結果から診断し、それによって治療法を決定します。(検査結果は1〜7日程度でLINEにて報告いたします)
気になることや不安なことがございましたら、遠慮なく相談ください。 -
STEP 5
会計・薬の受け取り
受付にて薬をお受け取り、お会計をしていただき終了です。
風俗業界向け検査について
当院では性風俗で働く皆様に対して、定期的な性感染症の郵送検査(検査だけならば来院不要)や店舗訪問によるカウンセリングや往診をおこなっております。
検査費用
費用は税込みです
クラミジア・淋菌PCR検査(膣) | 4,950円 |
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クラミジア・淋菌PCR検査(のど) | 4,950円 |
クラミジア・淋菌PCR検査(尿) | 4,950円 |
梅毒検査 | 2,750円 |
肝炎検査(B型肝炎・C型肝炎) | 2,750円 |
HIV検査 | 5,500円 |
梅毒・肝炎・HIV検査 | 9,350円 |
- 記載している金額は自費の料金となりますが、症状がある場合は保険診療の適応となります。
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